OFFICE・WORKPLACE

グリーンオフィスプロジェクト 植物生活×ヒキダシグリーンカンパニー

「ヒキダシグリーンカンパニー」と「植物生活」の、グリーンオフィス化ボタニカルLABOプロジェクト。
植物や花の情報を発信する人気WEBメディア「植物生活」と私たち「ヒキダシグリーンカンパニー」が、オフィスやワークプレイスの設計・デザイン・施工を行います。
植物に精通した「メディア」と「デザイン現場」双方の知見を掛け合わせ、働く環境を創造性豊かなオフィスに生まれ変わらせます。

1984 年創刊の雑誌「フローリスト」編集部と、フラワーデザイン・グリーン・園芸・盆栽・​造園の各専門家が、深く新しい情報を発信するWEBメディア。

バイオフィリックデザインファーム。オフィス・ワークプレイスや店舗を、人と植物のつながりを高める場所変える、空間デザインカンパニー。

コロナ禍で「使われなくなったスペース」をどう活かす

人工的な空間になりがちなオフィスインテリアにおいて、植物が持つ美しい形や線・色合いの濃淡は、さまざまな「効果」をもたらします。私たちは、視覚・嗅覚・聴覚・触覚など五感を通し植物を感じることで、「快適性」「リラックス効果」「集中力向上」「コミュニケーション向上」「疲労軽減」などの効果に繋がる研究を重ねています。そして、2021年以降のコロナ禍とその先の働き方ーオフィスの在り方をも見据えながら、新しいオフィスのあり方に繋がる「グリーンオフィスプロジェクト」を推し進めています。

今回は、東京都渋谷のグリーンオフィスプロジェクト、ビクターエンタテインメント様(以下、ビクター)の施工例をご紹介します。2020年9月、まだコロナ禍の行く末が見えない中でいち早く「アフターコロナの新たな働き方に対応したオフィス・ワークプレイス」にしたいとのご依頼でした。

事業柄、もともと社外での仕事が多いビクター様は、コロナ禍でリモートワーク化が推進され、使われないオフィススペースが増えていました。
ビクター様では数年前から働き方改革の一環としてオフィスの利用方法、業務環境の改善に取り組んでいたため、コロナ禍をきっかけに「使わなくなったスペースをどう活かすか」が即座に検討されました。

・不使用になったスペースを「社員の生産性が向上するような場所」にできないか?
・そのためには「閉鎖的ではない、リラックスした空間にすること」が効果的なのでは?

これらの課題解決として、植物をオフィスに取り入れる「グリーンオフィスプロジェクト」が発足しました。

変化に対応した新しいオフィス・ワークプレイス

ビクター様は、プロジェクトの依頼先選定のために、数社から提案を受けられました。
その一社である私たち「植物生活×ヒキダシグリーンカンパニー グリーンオフィスプロジェクト」をお選びくださったポイントは、

グリーンだけでなく空間全体の家具の配置など、社員の生産性向上というテーマをもとにプランを提案いただいたのがありがたかったです。また予算がある程度決まっているなか、きちんと取捨選択をして最大限のコンサルティングをしていただいたことも大きかったです。

との事でした。

ヒキダシグリーンカンパニーのバイオフィリックデザイナー、浅田龍之助と辻菜々子は、
「最初に図面をいただいて、ここはこのような空間の使い方ができる、というような植物を含めた空間全体としての使い方をご提案しました」と単なる植物配置だけではない“バイオフィリックデザイン”を取り入れた空間提案であることを強調しました。

浅田は花店で勤めてきた経験と知識を活かして主に植物デザインを担当し、辻は空間デザインを手がける大手会社での勤務やインテリアデザイナーとしての活動を活かして内装設計を担当。それぞれの強みを生かしたコンセプト立案から、デザイン設計、メンテナンスまで空間づくりを丸ごとお任せ頂けるヒキダシの強みが、受注の決め手になりました。

新しいオフィス・ワークプレイス

オフィスビルの9・10階の2フロアを、植物を取り入れたオープンスペースに変えることが主なオーダーでした。

  • 9階は、打合せやアーティストライブの配信・取材時の撮影エリアとして併用できるスペースに
  • 10階は、社員用スペースとして個人業務に集中でき、かつ、休憩空間との共存を
  • あまり緑が主張しすぎないように
  • エンターテイメント事業の特性上、配信や取材時の演出で緑を効果的に取り入れるアイデアもほしい

コミュニケーションが生まれる創造の場(9階)

お客様をお迎えし打合せを行ったり、アーティストの発信や発表の会場としても使用される開けたコミュニケーションが生まれるフロア。エンターテイメント事業としてのブランディングイメージを考慮しました。

打ち合わせや取材など、外から人を受け入れるオープンスペースは、コミュニケーションも活発に。用途により配置も変える。
生の植物か?アーティフィシャルグリーンか?
無機質ちなパーテーションにもグリーンを。用途・設置場所・メンテナンスコストを考慮し、アーティフィシャルグリーンをセレクト。
見た目も、実用性も兼ね備えたい
カウンターテーブルのボックスは小さく入る土も少ないため、保湿性のよい土を使い、特に乾燥に強い植物を。ヤシの繊維でカバーし乾燥を防ぎ見た目もUP。防水・防汚を考慮した工夫も特注ならでは。
インテリア小物のセレクトも
ライトのセレクトひとつにもこだわりを。全体の調和が取れた一品を お選びします。
アイキャッチスポットにも植物を
多種多様な植物が並ぶこの一角は、取材時のアイキャッチとして使われる想定で設置。ここは西向きの窓に面しているので、サボテンなど日差しに強い植物を集めている。
グリーンがあしらわれた可動式パーテーション。人数と用途によって間仕切の役割も持つ二つの実用性を備えている。
快適性・集中力向上・リラックス効果
デスク空間有効利用のためにグリーンボックスが一体になったカウンターテーブルをデザイン。什器セレクトや特注品の施工も行います。
自然にソーシャルディスタンス
「等間隔に植物のポットがあるので自然とソーシャルディスタンスになる上、目線をはずしたときにふと緑が目に入ってリラックスできる。ここは社内でも特に好評な場所です」とビクター様より。
ベンチから木が生えているよう
植物の上にもベンチと同じ板を渡して蓋を。細部へのこだわりが全体を整え大きな調和となる。
クリエイティブをうむ植物
アーティストの動画配信、撮影スペースの植栽は、新たなクリエイティブのきっかけになることも。事前のヒアリングによりお客様の業種を理解することで、植物の可能性も広がります。

仕事の内容や目的に合わせ場所を選べる働き方ーABW(10階)

ABW(Activity Based Working)とは、仕事の内容や目的に合わせ、ふさわしい場所を選んで仕事ができる働き方のこと。近年急速に普及しており、コロナ禍の後押しでさらに加速しています。(参考:ABWとは?
ビクター様はアフターコロナも見据え、社員用オープンスペースとして個人業務に集中でき、休憩空間とも共存したスペースというご要望でした。ABWの行動分類と共にご紹介します。

ABW ブレイク/リチャージエリア 対話 アイデア出し
明るく温かみのあるポップなカラーチェアーを配置しリラックスもできる空間に。
ABW ソロワーク/高集中
隣席と距離をとり集中できる環境に。グリーンが適度に視界に入るよう設計し生産性向上に寄与。カウンターテーブルもヒキダシデザインの特注品。
ABW/電話・web会議エリア
リモート会議に使える壁囲いひとり用ブース。音漏れや外部からの音をできるだけ遮断。
働き手のウエルネスを考えた設計
9階と比べ高めなカウンターテーブルは、立った状態でも作業でき、長時間同じ姿勢でいることの防止や気分転換にも。実際に働く人を想う心遣いです。

プロジェクトメンバー

バイオフィリックデザイナー 辻奈々子
空間デザインを担当。見た目も使っても心地いい、植物がある空間を得意とする。国内最大手の空間設計企業でデザイン設計のキャリアを積み、インテリアデザイナーとしての一面ももつ。バイオフィリック、グリーン、フラワー、インテリア、グラフィックデザインなど分野を超え、融合させたカタチを生み出すデザイナー。

バイオフィリックデザイナー 浅田龍之助
国際的な運輸会社でマーケティング&マネジメント経歴をもつ。お客様の要望を丁寧にヒアリングし、バイオフィリックと植物の知識を掛け合わせたアイデアへと導くコンサルティング。現場知識も豊富なことからクライアントに安心感を与え、バランス感覚のとれたプレイングデザイナー。

浅田は花店で勤めてきた経験と知識を活かして主に植物デザインを担当し、辻は空間デザインを手がける大手会社での勤務やインテリアデザイナーとしての活動を活かして内装設計を担当。 今回、それぞれの強みを合わせることで要件整理、コンサルティングを行い、“バイオフィリック概念を基にした植物を使った空間設計”というコンセプト立案から、デザイン設計、メンテナンスまで空間づくりを丸ごとお任せ頂けました。
施工に至るまでは何度も打合せを重ね、コンセントの配置など細部にわたり働く人の立場にたって設計、スペースのゾーニング、用途の確定をし、メインとなる植栽設計で、デザインと植物の維持管理機能を兼ね備えた植物空間のプロデュースとなりました。

植物・空間デザインのプロの目線

お客様とともに課題解決に取り組み、見た目だけでもなく、実用性だけでもない、ふたつを融合した提案は植物と空間デザイン双方のプロが所属するデザインファーム、ヒキダシグリーンカンパニーならでは。

ビクター様からも嬉しいとのコメントをいただきました。

来社された外部の方にも、非常に気持ちのよい空間だと感想をいただいたりしてとても好評です
施工前はいわゆるオフィスという感じの殺伐としていた空間だったのと、事業内容としてわりとデスク周辺が雑然としやすい空間だったものが、オープンスペースという形でみなさんが立ち寄れる場所として、かつそこに緑が取り込まれたということでとてもよい空間になったと思います

現在も月2回の頻度でメンテナンスを行い、植物が良好な状態でありつづけるようアフターケアを実施。企業とともに成長していく植物たちの姿を楽しみに、植物の状態を保っています。

ニッパーはここにも心地よさそうな場所をみつけたようです。

引用記事 植物生活 https://shokubutsuseikatsu.jp/article/news/p/14017/ 
撮影 三浦希衣子
取材協力 ビクターエンタテインメント https://www.jvcmusic.co.jp/ 
植物生活 https://shokubutsuseikatsu.jp/ 
ヒキダシ|GREEN COMPANY https://hikidashigreen.com/ 

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