閉鎖的なオフィスワークや長期化するコロナの影響により、精神的ストレスがより問題になっています。
そこで先進的な企業では、オフィスを緑化することでストレスを軽減し、生産性を高める動きが活発になっています。
こちらの記事では、オフィス緑化を検討している方に向けて、
- オフィス緑化することで得られる効果
- より生産性を高めるポイント
- オフィス緑化の始め方・費用
についてお伝えします。
オフィス緑化の効果
植物を設置したオフィスの方が、
- 精神的ストレスが低くなり
- 心拍数が低くなり
- 知的生産性が改善される
という効果があることが、豊橋技術科学大学の松本教授らによる研究からわかりました。
参考:オフィス空間への植物設置によるメンタルヘルスケア効果に関する実証研究
こちらの実験では、実際にオフィスにグリーンを配置し、植物あり・なしの場合でどのような違いが出るのか検証しました。
その結果、植物がある部屋の方が、精神的ストレスや目の疲労が軽減されるという結果が得られました。
また、創造性の高い作業では、視界に入る植物が多いほど、高いパフォーマンスを発揮することがわかっています。
参考:観葉植物が居住者の生理・心理反応及び知的生産性に及ぼす影響に関する研究
実際にオフィス緑化を導入している企業では、植物がきっかけで社員同士のコミュニケーションが増え、生産性アップにもつながっているとの報告もあります。
オフィス緑化の具体例
先進的な企業や国家では、既にオフィス緑化によって生産性の向上に取り組んでいます。
世界のグローバル企業アマゾン(Amazon)では、ジャングルを意識したオフィス「The Spheres」建設しました。
革新的なフォルムのオフィスの中では、25,000種類以上の植物が育てられています。
さらに建物の中には川や滝もあり、その中では魚も泳ぎまわっています。
また、オフィス緑化の先駆けとなっている国はシンガポールです。
シンガポールでは、ビルの壁面緑化や公園の緑化のために多額の予算を割いており、いたるところ緑が溢れています。
このことから、バイオフィリック・シティ(Biophilic cities – 生命愛に満ちた都市)と呼ばれることもあるそうです。
このように、世界をリードする国や企業は、オフィス緑化に積極的に取り組んでいます。
緑視率は10〜15%が最適
オフィスを緑化して生産性を高めたい時、どれくらいの数の植物をオフィスに置けば良いのでしょうか?
実は、視界に入る植物が多すぎても、人はストレスを感じてしまいます。
ここで重要になるのが、「視界の中にどれくらい緑があるか?」を表す緑視率という指標です。
知的生産性を高め、かつストレス感じにくい緑視率は、10~15%が最適ということが豊橋技術大学と企業の合同研究の結果からわかっています。
オフィス緑化のやり方・施工内容
実際にオフィス緑化に取り組みたいと思ったら、何から始めればよいのでしょうか?
簡単な方法として、机の上にグリーンを置くだけでも効果があります。
しかし、デスクに1つグリーンを置いただけでは、緑視率10%に達しません。
壁面を緑化したり大型の植物を設置することで、緑視率を高めることができます。
オフィス緑化に必要な費用
オフィス緑化に必要な費用は、設置面積や、設置するグリーンの数・種類よって変わります。
さらに、グリーンを管理(メンテナンス)するコストも重要です。
また、本物のグリーンではなく、アーティフィシャルグリーンでも作業効率が改善されることがわかっています。
参考:室内等の緑によるVDT作業がもたらす視覚疲労の回復効果に関する実験的研究
ご相談・お問い合わせ
観葉植物はホームセンターなどで購入することができますが、「たくさん植物があってなにを選んでよいかわからない」という方も多いと思います。
また、会議室やエントランスなど、会社にとって重要な箇所でのディスプレイは、プロに任せた方が良いケースもあります。
バイオフィリア、バイオフィリックデザインにご興味のある方、建築家、空間デザイナー、インテリアデザイナー、オフィスデザイナー、VMDご担当者、空間にグリーンを取り入れたいとお考えの企業経営者や働き方改革のご担当者など、皆さまお気軽にお問い合わせください。
コラボレーションのご相談なども承ります。